共有持分にも対応する金融機関の住宅ローン

共有持分の住宅における住宅ローンのメリット

マイホームを取得するときには、夫婦や親子など共有名義にすることができます。
最初は単独名義でマイホームを購入するつもりだったけれど、住宅ローンの借入額を増額する目的で共有名義を金融機関から勧められることも少なくありません。
住宅の名義が1名のときの持分は100%の権利になるのですが、共有名義の場合は共有持分の数だけで増えるので、共有持分が4人なら持分はそれぞれ25%の権利になります。
また、この割合で住宅ローンの金額を設定できるわけですから一人当たりの負担額が減るといったメリットがあるわけです。
共有持分にする最大のメリットは、住宅ローンの借入額を増やせること、所得税や住民税の軽減額が増えることです。
一見、共有持分でマイホームを購入すると借入額を多くできるので、ワンランク上の家を買うことができるメリットになるのですが、住宅ローン控除を効果的に利用できるので税金の節約効果にも繋がります。

夫婦の収入を合算するペアローン

住宅ローンの中には夫婦の収入を合算可能にするペアローンがあり、多くの金融機関がこのようなローン商品を用意しています。
ちなみに、住宅ローンは高額な融資商品などからも連帯保証人が必須になりますが、ペアローンの場合は夫婦がそれぞれ同一物件に対し住宅ローン契約を交わすと同時に互いが連帯保証人になるなどの特徴があります。
これは金融機関により変わって来るのですが、債務者が同居していることが条件になりますので離婚したときにそれがどのような形になるのか把握が必要かもしれません。
ペアローン以外にも、夫婦が共有名義で共に住宅ローンの債務者になって返済を行う連帯債務型のローンを用意している金融機関も少なくありません。
債務者が返済できないときに連帯保証人が還す連帯保証とは違い、連帯債務型のローンは夫婦ともに全額返済する義務を持つローン商品です。
ペアローンや連帯債務型のローンは、いずれも住宅ローン控除を受けることができるので税金の節約にも良い効果を期待できます。

まとめ

共有持分は共有名義であり、相続で発生する共有持分以外にも夫婦の収入を合算してローンを組んだり親子で購入する二世帯住宅など共有状態にあるマイホームです。
金融機関の住宅ローンには、単独で購入するローン商品以外にも共有持分に対応可能になっている夫婦の収入を合算して組むことができるペアローンや連帯債務型の住宅ローンなど色々な種類が用意されています。
ペアローンや連帯債務型ローンは、いずれも住宅ローン控除の対象になるので確定申告することで所得税の一部を還付して貰えます。

共有持分でも住宅ローンは借入額をもとに計算

連帯保証型・連帯債務型の住宅ローンにおける共有持分の決まり方

金融機関が提供する住宅ローンのうち、夫婦で組む場合の1つに挙げられるのが連帯保証型のローンです。
その名の通り片方が主債務者となり、残り一方が連帯保証人となって契約を交わします。
返済義務を負うのが主債務者で、返済が不可能になった場合に連帯保証人に返済義務が移る仕組みです。
頭金の支払額によって共有持分の割合が異なりますが、大抵は主債務者の共有持分割合が大きいケースが多いです。
購入費が4,000万円で頭金がそれぞれ400万円ずつ支払い、夫だけ返済する形で3,200万円を支払うのであれば夫の共有持分は9/10となります。
妻は頭金の400万円のみであるため、共有持分は1/10といったように計算します。

共働きを続ける予定であれば、連帯債務型の住宅ローンという選択肢もあるでしょう。
連帯保証型とは異なり、返済の割合がそのまま共有持分にも反映されます。
住宅費の返済額が夫は3,000万円で、妻が1,000万円の場合であれば夫の共有持分は3/4で妻は1/4となる計算です。
連帯債務型では主債務者と、連帯債務者を決めて契約する仕組みとなっています。

ペアローンにおける共有持分の決まり方

夫婦もしくは親子で共同で出資しても、別々で住宅ローンを組む方法をペアローンと呼びます。
連帯保証型や連帯債務型とは異なり全員が単独の債務者であり、また全員が互いの連帯保証人でもあります。
ペアローンにおける共有持分の割合は、頭金および借入金の総額で決定する仕組みです。
もしも夫の頭金・借入金の合計額が、住宅費用の3/5を支払ったのであれば共有持分割合もそのまま反映されます。

他の住宅ローンと同様に、夫婦や親子の全員が住宅ローン控除を受けられるのも特徴です。
なお他と違う点として挙げられるのが、二名とも団体信用生命保険に加入できることです。
ローンの返済中に死亡もしくは高度障害になった際に、保険金によって完済されます。

ただ気を付けたい点としては、ペアローンに関しては団体信用生命保険が支払われるのは一方のみということです。
たとえば夫が高度障害により返済が困難となった場合は夫の分だけが完済されて、妻の分は完済されず返済を続ける必要があります。

まとめ

いずれの種類の住宅ローンを利用しても、出資した金額に応じて共有持分割合が決定されるのは共通しています。
連帯保証型では保証人側が支払った頭金の額の分、連帯債務型とペアローンの場合は住宅費に対して支払った分の割合がそのまま共有持分に反映されるという訳です。
なお団体信用生命保険の加入が可能な人数が変わったり、契約の形態がそもそも異なっていたりとそれぞれの手法で相違点があります。
将来的な夫婦のライフスタイルを見越した上で、慎重に選ぶようにしましょう。

第三者のチェックが必要な実際の負担割合と登記された共有持分の割合

共有持分のチェックは怠らずに

共有持分の関係になるケースは、1つの不動産を複数の相続人で分けなければならない場合などかもしれません。
相続をする場合、親の土地があったとしても相続人が3人ぐらいいる場合には、その不動産を3等分で分けることがあります。
1番単純に相続したいならば、わざわざ分けずに1人の人が買い取るか売却してしまえばこのように共有持分の問題が生じません。

しかしながら、親が所有していた不動産に対して抵当権がまだついている場合、売却することができません。
また抵当権がついている不動産を相続人1人が単独所有するのもなんだか不利な形になってしまいます。
このような場合には、とりあえず共有持ち分にしておき、各持ち分を登記する形で良いでしょう。

この時問題になりやすいのは、古い土地や不動産の場合です。
昔の土地が不動産は、境界線などが明確になっていないことが多くありました。
結果的に、境界線が引かれておらず争いになるためその点のチェックは必ずやっておいた方が良いです。

共有持分のチェックが必要な理由

これから共有持分を担当する場合、いろいろな問題が生じる可能性があります。
昔の不動産の場合には、今の不動産と比べて境界線が明確でないことが多いです。
最近の土地等は、境界線が完全に地面に埋め込まれている上に、明確になっていることが多いですが昔のものは結構曖昧でした。
昔といっても10年から20年前ではなく、それこそ60年以上前に取得した土地等です。
田舎のほうの土地ではいまだにそのようなものがたくさんあるため、この権利関係を明確にしなければいけません。
例えば売却する場合であっても、どこまでが境界線なのか分からなければ、売却のしようがありません。
境界線が明らかでないと言う事は、売却する不動産の範囲がわかっていないと言うことになり、そのような不動産を不動産会社の人は売却しようとも考えないでしょう。

このように、境界線が不明確な場合の対処法としては、専門家として不動産鑑定士がいますので不動産鑑定士に依頼してみる必要があります。
これにより、権利関係が明らかになることは間違いありません。

まとめ

共有持分の状態の場合は、何かと問題が生じるケースがあります。
例えば共有持ち分を解消するために、第三者に売却するようなこともあるでしょう。
この売却に関しては、権利関係が明確でないとそもそも売却できません。
具体的には、共有持分を売却する時境界線がどこなのかわからないケースがあります。
昔の土地によくあるパターンですが、この場合には当然不動産会社も売却はしてくれないでしょう。
もしわからない場合は、不動産鑑定士に相談をしてみるのが良いかもしれません。

負担額の割合で決まる共有持分

負担した金額によって変わる共有持分の割合

共有持分の割合は、各共有者が不動産を取得するために負担した金額の割合によって決定されます。
例えば夫婦が5000万円の住宅を共同で購入した場合、夫の負担額が3000万円ならば夫の共有持分の割合は60パーセントです。
残りの2000万円を妻が負担した場合には、40パーセントが妻の共有持分の割合になります。
上記の例のように割り切ることができる簡単な計算ならば負担額の計算もしやすいのですが、問題になるのは負担額が正確に割り切れない時です。
このような場合には、端数を処理して整数の範囲内で割合を決めることになります。
例えば夫の共有持分の割合が63.2パーセントで、妻の共有持分の割合が36.8パーセントの場合には、夫の共有持分割合を63パーセントにして、妻の共有持分割合を37パーセントにすることができます。
この場合には、共有物全体の0.2パーセントの贈与が夫から妻におこなわれたことになります。

贈与税を納める義務がある場合

負担した金額によって共有持分を決める時に、持分の何パーセントかが贈与された場合には、贈られた不動産には贈与税がかかります。
ただし、一年間に受け取った贈与の金額が110万円以下である場合には、贈与税を支払う必要がありません。
そのために、無駄な税金を支払わずに共有持分の割合を決めたい時には、調整する金額は110万円以下におさえたほうが最適です。
負担をした額の一部が他人から贈られた場合にも、基本的には負担をした額によって共有持分の割合が決定されます。
5000万円の不動産の購入資金のうち2000万円を夫が負担した場合で、そのうちの1200万円が親から贈られた場合でも、夫の共有持分割合は40パーセントです。
ですが、このような場合には夫に贈与税が課せられることがあります。
上記のケースでは贈与されたの額が1200万円であり、非課税となる110万円を超えているため贈与税が課税されます。

まとめ

不動産を共有する場合の共有持分は、それぞれの共有者が負担した金額の割合によって決定されます。
不動産を取得するために多くのお金を支払った共有者ほど、より多くの共有持分を取得することが可能です。
共有持分の計算で割り切れない場合には、端数を処理してそれぞれの割合を決定します。
この際には共有者の間で持分の贈与がおこなわれることもあります。
贈与された持分の金額が110万円以下の場合には、贈与税は課税されません。